2013年9月10日(火) はじめての油絵1(静物)
2013/09/10 Gallery by takeshita
Kaito(小5)がはじめて油絵に挑戦しました。
彼は絵を描くことががとても好きで、油絵をしたいとかねてから言っていました。
そのリクエストにこたえて、油絵レッスン開始です。
モチーフは「静物」。だるまおとしと壺、桃とブドウがあります。
キャンバスはF8号の張りキャンバスです。
はじめは木炭で構図を決めていき、だいたいの形をとっていきます。
消すときは布でキャンバスをはたくようにします。(実は油絵を描くときにボロ布は大活躍します。)
フィキサチフで木炭を定着させます。
そのうえからバーントシェンナ(茶色)をペトロール(またはテレピン)で薄く溶いたえのぐで、だいたいのかたちと明暗をとっていきます。
この過程を、「グリザイユ」とよびます。通称「おつゆがき」ともいいますね。
それがおわると、今度は固有の色を塗っていきます。あまり細かいところは気にしないで、大体の色を大胆に置いていきます。
色を塗る、というよりは「色を置く」という感じで描きます。これが大事です。
Kaitoはこの「色を置く」描き方が大変上手でした。
そしてあとは背景やテーブルクロスなどをぬって全体の調子を見ます。
今日はここで終わり。1時間ほどでしたが、はじめての油絵にしたら、すごくいい感じですね。
次週はさらにこの上から描いていきましょう。
アトリエみらいの木ではクサカベの微香性油絵具Zephyr(ゼファ)という絵の具を使っています。
この絵の具は油絵の具のにおいが苦手な人のために開発され、去年発売された絵の具で、すこしアロマの香りがします。
たくさんの子どもたちが同じ空間で創作をするので、においが苦手な人にも配慮しました。
この絵の具は初心者用の油絵の具よりは少し高価ですが、発色がよく、油絵らしい質感もあります。
マンションなどで制作される方にもおすすめできる絵の具です。
私はいつも笹部画材という大阪の日本橋の画材屋さんに買い物をしにいくのですが、半年前までは扱っていなかったこの絵の具を扱っていただけるように、クサカベさんのほうにお願いしたところ、扱っていただけるようになりました。本当にありがとうございました。
においなどのこともあり、最近は油絵を描く人がどんどん減って来ています。
ですが、このような絵の具を使うことで、こどもたちがこれからも油絵を描いていってくれることを大いに願っています。